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プロ卓三人打ち  2016年6月度MJ.NET認定雀士 Last Word

第4回

もう相当な回数麻雀をしているが、

未だに正着打がわからない時が多々ある。

鳴くべきかスルーするか、どの塔子を切るべきか、

対子手に行くべきか面子手にすべきか…。

麻雀は確率の競技だ。

だが、時には効率的には合っていてもその時に限って間違っていることもある。

また、打牌をミスしたが、結果的には良かったりもする。

デジタルを突き詰めれば可能なのか、オカルトを知りうる者だけに出来る神業なのか。

私にとって麻雀は奥が深いままだ。


第3回

麻雀は攻守のバランスが大切だ。

四人打ちではヒットアンドアウェイでもいいだろう
(私は四人打ちでもインファイトだが)。

しかし、三人打ちでは守ってばかりもいられない。むしろ攻め得だろう。

あがられる前にあがる。攻撃は最大の防御という考え方だ。

それともう1つ、麻雀は攻めるより守る方が難しい。

だから常に攻撃に重点を置いている。

自分が攻めることで相手に守備を押し付けるのだ。

攻撃か守備、迷った時はすっぱり攻めるのも一手だ。


第2回

私は三人打ちが嫌いだった。

麻雀は四人でやるもので、三人打ちは運の要素が大きく切った張ったのものだと考えていたからだ。

しかし、三人打ちをプレイするにつれ考えも変わり、
四人打ちが強い者は三人打ちも強い、と考えており、今では三人打ちが主戦場となっている。

三人打ちの場合、使う牌の種類は少なく対戦相手は一人減り、場と手牌が読みやすいからだ。

四人打ちに比例し強者はより強者に、弱者はより弱者になる、と私は思う。

とはいえ、どんな強者だろうとラスを引く事はある。

やはり「運」というものには敵わない。

自分のテンパイが純正三面張の11枚生きだとしても、
王牌の13枚は見えていないのだから、そこに何枚も眠っている事もある。

こういったものは仕方ないのだ。

自分に打牌ミスがなかったなら私は負けても構わない。

自分に納得できる一打を。


第1回

この日一番最初の対局は、幻球争奪戦SPだった。

その時のオーラス親は13500持ち、南家(私)29500、西家32000。積み棒、供託はない。
親は早上がりで連荘したいだろうし、西家は何を上がってもトップ。
私も僅か2500の差を埋める上がりをすれば良いだけである。
ましてや三人打ちだ。オーラスのこの一局、決着は早いと読んだ。

その時の配牌 11445s1236p11m北発 ドラ8s
役もドラもなく、捲るにはリーヅモ、もしくは裏一、
1300直撃等2500差とは思えない条件の多い配牌を貰ってしまう。

正直流石にこの局は出番はない、と思った。だが、切る役牌切れる役牌にポンの声は入らず、
私の予想を裏切りもつれ込んだ15順目、私の手牌は飛躍的に進化し、役はないがドラ一の嵌張5pを聴牌。

少しの希望と安堵。束の間、一喜一憂の同順親立直。
「5p引いてくれ…」ツモに力を入れる。が、引いたのは四枚目の発。
追っかけたいのは山々だが、ピンズが高く5pは純空、もしくはあって1枚程度だろう。

焦る気持ちをグッと堪え、静かに発を置いた。西家も現物をツモ切り。
続く親も上がり牌を引けなかったようだ。そしてツモ番。再び力を込める。

しかし、ここで引いたのは自分で二枚切ってしまった1s。危険牌である。
勝手なオカルトだが、自分の上がり牌になり得た牌を切るのは良い思い出がない。
また、もう1つ切りにくい要因があった。

私の手牌に4sが暗刻になっていたのだ。残されたツモは後一回。
ここで降りてしまうとトップの可能性はない。
それどころか、放銃すればラスまである。はたして切れる1sなのか…
もう一度親の捨て牌に目を通す。
すると親の捨て牌に2s手出しの後9mか二枚手出しされていた。そして私は考えた。

連荘しなければ、終わりのラス親で223s99m持ちから2sを先切りするだろうか……?
確信はないが、自分の読みを信じ1sを手放す。…ロンの声はなかった。
だがまだ気は抜けない。もう一度潜らなくてはならない。

この後、西家も危険牌を掴んだようで、打牌まで時間がかかった。そして手出しの南。
南は私が1枚切っているが、親の現物ではない。
では、なぜ今頃手出しで出てきたのか…
おそらく対子か暗刻からの1枚はずしだろう、と瞬時に察した。

私と西家に反し親の切り番は短く、すぐに私のツモ番が回ってきた。西家は降りた。
5pでなくとも安牌ならほぼ勝てる!!
5pを引けるかもしれない期待と安牌でも良いと言う緩んだ気持ちで最後のツモ牌を確認する。

……ドラの8sがキラリと光る。落胆している時間はない。
残された僅かな時間で7sの枚数をチェックした。まずドラ表示に1枚、
私の手牌に1枚、西家の捨て牌に1枚、そして親の立直宣言牌、4枚切れだ。次に8sの枚数の確認。

私の手牌の2枚あるだけだ。単騎、またはシャボはあり得た。ここでもう一度思考を巡らせた。
9mを対子落とししているのにも関わらず、8s単騎…?

流局連荘がない以上、おそらくは9mを対子落としまでしないだろう。
先程と同じ理由で流局間際にわざわざ両面を否定しシャボにとるだろうか?

9sは私、西家ともに1枚ずつ切っていて、山生きなのはほぼ明らかだ。
事実、69sは生きていた。私の都合のいい勝手読みなのはわかっている。
だが、そう読んだ以上8sで放銃しても悔いはなかった。

……8sは無事通り、罰符で逆転勝利を納めた。
この日は良いスタートが切れたためか、スコアもプラスで終了できた。

麻雀は何年やっても結果は予想できない。
どうしようも無いときもままあるが、絶望的な状況でも
最後まで諦めなければ、結果は変えることが出来るかも知れない。